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このブログは、wizon wizardryonline (ウィザードリィオンライン)のプレイ風景をつづったものです JP現アルバロア鯖で活動しているプレイヤーの個人日記です。
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ついに侍と司教が実装されるようですね!

スキルツリーを見た感じでは、

侍は魔剣士+物理特化火力+魔法使いの真似

司教はオールラウンド魔火力+補助スキルって感じでしょうか。

面白いビルドができる可能性があればいいんだけどな・・・

ってなわけで(?)懲りずにまた小説書いてみました。今回は【僧侶】のお話です。

次回【僧侶】はこちら。

拍手[2回]



*************************************************

僧侶①

叢雲の中に月の光が静かに飲み込まれると、戦士達は息をのんだ。

ダルア皇国時代中期に建てられただろう荒れ果てた古砦の城壁の上、凹凸のノコギリ型の城塁の内側に十数人の完全武装した戦士達がぴったり張り付くように身を隠している。しわぶき一つも漏らさずにじっと何かを待ち構える彼らの目だけが、闇の中で殺意に輝いていた。

ごとりごとりと城壁の外側から梯子がかけられる音がする、身を隠していた戦士たちの間に緊張が走った。続いて大勢の男たちが梯子を足早に上ってくる気配がした。

―まだだ、待て。

アンダーソンはハンドサインを送り、殺気たって今にも襲撃者達に襲いかかろうとする部下たちを制止させた。殺戮の予感に押しつぶされそうになりながら、戦士たちは戦端が開かれる瞬間を待ち続けた。

梯子を昇りきった最初の不幸な男が、城壁に降り立った。その時ちょうど雲の切れ間から差し込んだ月の光が、闇に潜む大勢の黒い影を浮かび上がらせると、男は自らの運命を悟って叫んだ。

「てっ・・・」

しかしその叫びが声になるより早く、戦士の一人が男のローブをひっつかみ、城壁の石畳に叩きつけた。そのまま一息に戦棍(メイス)で男の頭蓋を叩き割る。

「やれ!」

一斉に戦士たちがノコギリ型の城塁の間から身を乗り出し、後続の襲撃者達に容赦ない攻撃を加えた。襲撃者達は突然の待ち伏せ(アンブッシュ)に恐慌状態に陥ったようだったが、身動きの取れないまま討ち取られ、次々と墜落して行った。

城塁に近い位置にいた襲撃者達を片付け終えた戦士達は、いまだ進退極まっている梯子の中ほどにいた敵に弓で射撃を加えた。

最後に数名の戦士が長槍で梯子をたたき折ると、反撃の矢が数本地上から射られたのを確認して、アンダーソンは攻撃中止の命令を出した。

「よし、ガーウェインとブルックスを残して、残りは西門に移動だ。ガーウェイン、第二波があった場合はすぐ念話(チャット)を飛ばせ。」

ガーウェインと呼ばれたドワーフの戦士は無言で頷き、再び城塁の陰に身をひそめた。

「残りは移動だ!早くしろ!」

アンダーソンが叫び、戦士の一団とともに城壁の内側を移動して、西門を目指した。

―クソッ やつら思ったより数がすくなかった…やはり本命は西門の強襲か。

案の定西門の方角からは刻の声が聞こえる。かなりの数の寄せ手が殺到しているようだ。だが、西門に残してきた部下達は精鋭中の精鋭だ、そう簡単に突破されることはないだろう。

戦士たちの一団が西門に到達した、朽ちた城門の代わりに築いたバリケードを破って隙間から殺到する無数の敵と、数名の戦士たちが激しく戦っている最中だった。

「アンダーソン司祭、カーマインとデイズが負傷、バリケードが持ちません!」

「レジー、増援が来たんだ、持たせろ!カーマイン達はどこだ!」

バリケードの脇に2人の戦士が倒れていた。手斧の様なもので切り付けられており、それぞれ腕と足をひどく負傷していた。アンダーソンはその傍らに跪くと、低い声で回復魔法を詠唱した。

「疾く、疾く…全知全能なるアヴルールの使徒、伏し祈る癒し手、彷徨える賢者クオパティの御業を以て、彼の者の傷を癒さしめたまえ…癒し(ミドルヒール)を。」

そう唱えて戦士の傷に手をかざすと、柔らかな緑色の魔法光が発生し、骨まで達していた傷が見る見るうちにふさがっていった。アンダーソンは体内から急速に流失していく魔力(マナ)の感覚に脂汗を流しながら耐え、二人の傷が完治したのを確認すると、バリケードを振り返った。

「ここがやつらの今夜の本菜(メインディッシュ)だ、突破させるな!」

戦士たちはアンダーソンの激励に剣戟で答える。増援を得た戦士たちは士気を盛り返し、寄せ手をあらかた駆逐しようとしているところだった。

「攻撃が…やんだぞ。」

バリケードの上から乗り越えてくる敵を切り捨てた甲冑の戦士が、そうつぶやいた。

「・・・・」

未だ敵の殺気が去らないまま、不意に攻撃が途絶えた事に十数名の戦士たちは訝しんだ。

ずぅん…

その時、不気味な地響きが、バリケードの向こう側から聞こえた。バリケードを支えていた戦士たちが後ずさりを始めた。

ずぅん…ずぅん…

地響きと同時に、バリケードが紙きれのように粉砕される音が聞こえた。

アヴル・シット(くそったれ)!!トロールだ!!」

「GYAAAAAAAA!!」

突如バリケードを吹き飛ばして現れたのは身長6mに達しているかと思われる巨大な緑色のモンスターだった。全身バカバカしいほど発達した筋肉におおわれており、腕は人間(ヒューマン)の男の胴体を三つ束ねたよりも太く、大木を根こそぎ引き抜いてきたかのような棍棒を握りしめている。

たちまちバリケードの上に立っていた甲冑の戦士がトロールの剛腕で跳ね飛ばされた。彼は鞠のように転がって、アンダーソンたちの後方に吹き飛んで行った。

「GYAAAAAAAAA!!」

溢れ出す殺戮と暴力の衝動に感極まったような声で今一度大きく吠えると、トロールは戦士団に突進してきた。

「ファラーンクス!」

アンダーソンがとっさに戦士たちに指示を出した。大盾を構えた数名の戦士たちが一団の正面に進み出ると、盾と盾を組み合わせ、瞬く間に厚い盾の壁(ファランクス)を構築した。

「見えざる盾、堅固なる鎧、我らを守り、護り賜え、守護(マスプロテクション)を!」

アンダーソンがそう唱えると、巨大な盾の壁(ファランクス)が一層強固な魔法の力で守られた。トロールはその巨大な棍棒を振り上げ、咆哮とともに盾の壁に向かって振り下ろした。

クオパティ寺院の大鐘を突いたような音が古城に響き渡る。攻城用の衝車を凌ぐような一撃であったにもかかわらず、数人の戦士たちは組み合わせた盾だけで、トロールの棍棒を防ぎ切っていた。

「UUUUUGYAAAA!!」

トロールは自らの腕力で砕けぬ眼前の戦士たちの壁に苛立ち、何度も棍棒を打ちつけた。その悪夢のような連打に、戦士たちは渾身の力を振り絞って大盾で構築した盾の壁を崩されまいと必死で抵抗した。

「足だ!足元を狙え!」

誰かがそう叫ぶまでもなく、側面に移動した戦士たちがトロールの脛や足背に槍を突き刺した。トロールが体勢を崩したその隙に、剣で武装した戦士たちが一斉に覆いかぶさり巨人の急所を刺し貫いた。

一人の戦士の剣が緑色の怪物の目を貫くと、トロールは悲痛な叫び声をあげて逃走しようとした。しかし、更に数名の戦士たちが殺到し、容赦なく追撃を加え続けた。

恐ろしいモンスターが、ただのずたずたの緑色の肉塊になるまで誰もがバーサーカーのように攻撃を続けた。戦士たちが、血と肉片にまみれて疲れ果て、大きく息をつきはじめた頃、アンダーソン司祭が言った。

ガキども(キッズ)、ピニャータ叩きはもう終わりだ。負傷者を聖堂に運んで、バリケードを修復しろ。パーティはまだ続くぞ。」
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今度は
前から全然変わって戦争映画みたいな展開だね!
プライベートライアンみたいな感じで、臨場感とかをすごく上手だよね・・・w尊敬しました!

ただ・・・スマホで読むと振り仮名がずれるのがちょっと残念だけどね・・・w

支援プリっていうと、後ろでこっそりっていうのが私のイメージなんだけど、そこをリーダーにもってくる発想がすごいよね!
・・・って書いた後に、そういえばファイさんやインシャさんはプリでリーダーだったなぁ・・・って思い出しましたw

忙しい中での執筆(修正?)大変とは思いますが頑張ってね!
続きを楽しみにしてますw
たま 2013/02/13(Wed)12:30:57 編集
追伸
前回のあらすじも楽しみにしてますw
たま 2013/02/13(Wed)12:33:02 編集
無題
たまさん>たまちゃんのリクエストでプリの話から先に載せたよ!戦争映画大好きなので、そう言ってくださってとても嬉しいです。スマホとか携帯だとルビが()書きで表示されてなんか中二臭さ倍増ですよね。でも中二病トップギアのサンダーソンとかアルフレッドって名前の人物が、アメリカンジョーク飛ばしながら戦う話なのでお許し下さい。『ヒール遅いぞ、プリースト!怪我人がビンテージになっちまうぞ!』

ダミ 2013/02/13(Wed)19:18:11 編集
あいかわらず
良い内容だねぇ。文章に迫力と緊張感・臨場感がすごく出てると思う。ホント文才だわw
PRIって本来こうあるべきなんだろうなーって思うわw ダミさんの感覚とは近い気がする・・・。あ、たまちゃんは例外w たまちゃんはムードメーカー的な役割がやっぱり合ってるw
N.P.C. 2013/02/13(Wed)19:30:38 編集
今度から
ごめんなさい!って叫びながらホーリーするのでよろしくですw
こうあるものなんだ・・・。私も頑張ってビシバシ指示だすプリを目指さないとね・・・。
参考にさせて頂きますのでよろしくお願いしますw
たま 2013/02/13(Wed)20:03:09 編集
無題
npcさん>ありがとう~。プリーストって司令官役がほんとはピッタリなんですよね。こんな激しい戦闘があるかはわかりませんが。カッコイイプリーストを描けたらいいなと思っております。
たまさん>あのボイスを手に入れたのか・・・
ダミ 2013/02/14(Thu)00:49:20 編集
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